映画『マリッジ・ストーリー』のあらすじとレビュー|演出家と映画女優の夫婦の離婚による苦しい人間心情を描いた作品

洋画

女優であるニコルは、舞台監督のチャーリーと結婚、息子が生まれるが、物心が付く頃には夫婦仲に亀裂が生じ離婚を決意するが、息子の事で悩むことになる。

2019年11月29日に公開された映画『マリッジ・ストーリー』は、2020年のアカデミー賞で作品賞、主演男優賞、主演女優賞、脚本賞など6部門でノミネートされました。

この作品のみどころや感想など、感じたことをご紹介します。

映画『マリッジ・ストーリー』の予告編

<マリッジ・ストーリー・予告編>

ニューヨークにあるカウンセラーの部屋で、一組の夫婦がお互いの長所を出し合っています。

夫のチャーリーは売れっ子の演出家で、妻のニコル彼の劇団の看板女優です。

夫婦関係に亀裂が入っており、修復のためのカウンセリングでした。

ニコルは夫の長所を書き出しましたが、読み上げることが出来ずに出ていきます。

彼女の中では、既にチャーリーとの離婚は決まっていたのでした。

映画『マリッジ・ストーリー』の解説

本作は2019年制作のアメリカ映画で、監督は「ヤング・アダルト・ニューヨーク」等のノア・バームバックです。

演出家と映画女優の夫婦の離婚を描いた作品で、親権と財産をめぐる、苦しい人間の心情が一つのテーマです。

妻ニコル役は「アベンジャーズ」等でも有名なスカーレット・ヨハンソン、夫チャーリー役は「スターウォーズ」等で知られるアダム・ドライバーが務めています。

2020年のアカデミー賞では作品賞をはじめ、主演男優賞や主演女優賞、脚本賞など6部門でノミネートされました。

また、ノラ役のローラ・ダーンが助演女優賞を獲得しています。

本作は第76回ベネチア国際映画祭コンペティション部門への出品作である他、第57回ニューヨーク映画祭・センターピースの選出作品でもあります。

映画『マリッジ・ストーリー』のあらすじ

ニコルは、若い時分にハリウッド映画で活躍した女優です。

彼女は舞台監督のチャーリーと結婚し、ニューヨークで幸せな生活を送っていました。

二人の間には息子のヘンリーが生まれますが、ヘンリーに物心が付く頃に夫婦仲に亀裂が生じます。

二人は子供の為にも関係の修復を図ります。

しかし、訪れたカウンセラーの部屋で、ニコルは関係修復が不可能だと悟りました。

彼女はテレビ番組の仕事をする為、ヘンリーと共にカリフォルニアの実家に戻ります。

そんな中、ニコルは弁護士のノラを紹介されます。

ノラには離婚経験があり、夫の家庭内の喧嘩について話します。

ニコルはノラの話を聞いて、自分の胸中を打ち明けるのでした。

映画『マリッジ・ストーリー』のみどころ

本作の見どころの一つは、ニコルとチャーリーの間の確執です。

ニコルは若い時、チャーリーが演出する舞台を観て強く心を動かされました。

二人は直ぐに意気投合するようになり、深い間柄になります。

彼女は彼の舞台にも出るようになり、連日席をいっぱいにします。

しかし、ニコルの人気も下がり始め、夫婦の関係がギクシャクしてきます。

そんな時期、ニコルは自分がチャーリーに利用されていたことを知ります。

その上、夫が舞台主任と浮気していることが発覚しました。

彼女は夫婦関係が破綻したと分かり、離婚を決意します。

一方、チャーリーは離婚に反対で、不本意ながらも弁護士を探し始めるのでした。

映画『マリッジ・ストーリー』の感想

本作の大きな魅力は、出演する俳優の演技が素晴らしいことです。

夫婦間の離婚劇はかなりリアルで、長台詞を早口でまくしたてるシーンは見応えがあります。

ニコルもチャーリーも、息子を愛しているからこそ真剣に悩んでいるわけです。

映画『マリッジ・ストーリー』の登場人物・キャスト

マリッジ・ストーリーの登場人物・キャストをご紹介します。

ニコル:スカーレット・ヨハンソン
チャーリー:アダム・ドライバー
ノラ:ローラ・ダーン
バート:アラン・アルダ
ジェイ:レイ・リオッタ

映画『マリッジ・ストーリー』のスタッフ

マリッジ・ストーリーのスタッフをご紹介します。

監督:ノア・バームバック
製作:デビッド・ハイマン ノア・バームバック
製作総指揮:クレイグ・シャイロウィッチ
脚本:ノア・バームバック
撮影:ロビー・ライアン