スペインの遠征隊は黄金郷のエルドラドを求めて突き進みます。
その先には、険しいジャングルやアマゾン川が待ち受けています。
アマゾン川では、派遣部隊はイカダ4隻に分乗して出発しますが、その内1隻が途中の急流に巻き込まれてしまい、話が続きます。
1972年12月29日に公開された映画『アギーレ/神の怒り』は、タイム誌の歴代映画ベスト100(2005年度版)に選出されています。
この作品のみどころや感想など、感じたことをご紹介します。
映画『アギーレ/神の怒り』の予告編
<アギーレ/神の怒り・予告編>
1560年12月、スペインの遠征隊は黄金郷(エルドラド)を求め、アンデス最後の尾根に到着しました。
行く手には険しいジャングルやアマゾン川が待ち受けており、隊長のピサロは対策に苦慮しています。
彼はウススアを隊長にした派遣部隊を編成し、期日までの戻らなければ撤退する考えでした。
翌月、派遣部隊はイカダ4隻に分乗して出発しますが、1隻が途中の急流に巻き込まれてしまうのでした。
映画『アギーレ/神の怒り』の解説
本作は1972年制作の西ドイツ映画で、タイム誌の歴代映画ベスト100(2005年度版)に選出されています。
スペインはインカ帝国を征服してから、アマゾン奥地にあるとされるエルドラドまで遠征します。
その記録が、同行宣教師カルバハルによって残されていました。
監督を務めたのは、ドイツの映画監督でオペラ演出家でもあるヴェルナー・ヘルツォークです。
彼は「カスパー・ハウザーの謎」で第28回カンヌ国際映画祭の審査員特別グランプリを獲得しています。
本作はヘルツォーク監督の出世作でもあり、彼の奇才ぶりが当初から発揮されたものです。
映画『アギーレ/神の怒り』のあらすじ
1560年1月、遠征隊は4隻のイカダでエルドラドを目指します。
途中、1隻が急流で立ち往生しますが、副隊長のアギーレは任務を急ぐために見捨てます。
加えて、彼には自らエルドラドを征服する野望がありました。
アギーレはウルスアを力で制し、同行貴族のグスマンを新隊長にしました。
一行は遠征を続けますが、アギーレに歯向かう者は殆どいませんでした。
1月下旬、カヌーに乗った先住民がイカダに近づいてきます。
彼らは金のネックレスを付けていましたが、アギーレらに命まで奪われてしまうのでした。
その後、川の流れが緩くなり、イカダは全く先へ進めなくなるのでした。
映画『アギーレ/神の怒り』のみどころ
本作の見どころの一つは、アギーレの横暴ぶりです。
遠征中に、グスマンが一人の隊員によって亡き者にされます。
それを機に、アギーレは部下のペルーチョを使ってウルスアを絞首刑にします。
その後、アギーレは先住民の集落に攻撃を仕掛けました。
ある隊員は、アギーレの横暴ぶりに恐怖を覚え、逃亡計画を立てます。
しかし、その計画がアギーレにバレてしまい、彼もペルーチョによって亡き者にされてしまいます。
そんな中、残る隊員たちは先住民の襲撃によって次々に命を落とします。
カルバハルはアギーレに退却を進言しますが、彼は聞く耳を持たないのでした。
映画『アギーレ/神の怒り』の感想
本作では、濁流で隊員たちが慌てふためく場面が印象的です。
アギーレが馬に八つ当たりするシーンは、彼の残酷さを象徴するものです。
役者の演技としては、いずれも真に迫るものがあります。
ストーリー自体はシンプルですが、好き嫌いの評価は大きく分かれるでしょう。
映画『アギーレ/神の怒り』の登場人物・キャスト
アギーレ/神の怒りの登場人物・キャストをご紹介します。
ロペ・デ・アギーレ:クラウス・キンスキー
ペドロ・デ・ウルスア:ルイ・グエッラ
イネス・デ・アティエンサ:ヘレナ・ロホ
ガスパール・デ・カルバハル:デル・ネグロ
フェルナンド・デ・グスマン:ペーター・ベルリング
映画『アギーレ/神の怒り』のスタッフ
アギーレ/神の怒りのスタッフをご紹介します。
監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
脚本:ヴェルナー・ヘルツォーク
製作:ヴェルナー・ヘルツォーク
音楽:ポポル・ヴー
撮影:トーマス・マウホ
編集:ベアーテ・マインカ=イェリングハウス