2004年8月7日に公開された映画『誰も知らない 2004』。
この記事では、映画『誰も知らない 2004』のあらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『誰も知らない 2004』の予告編
都内で母親と幸せに暮らす4人の子供たち。
しかし、この子供たちには大変な秘密が有りました。
母親は長男以外の子供たちの存在を世間から隠していたのです。
それでも、大好きな母親と幸せな日々を送っていた子どもたちでしたが、ある日突然母親が彼らの前から姿を消してしまいます。
過酷な状況下で幼い弟妹の面倒を見る長男の姿を通して、社会のあり方を問いかけます。
映画『誰も知らない 2004』のあらすじ
都内の2DKのアパートで、母親と4人の兄妹が暮らしていました。
ただ、この兄妹たちは父親がみんな違います。
しかも、全員が学校に通ったことがなく、出生届も出されていませんでした。
さらに、子どもが多いことを理由に敬遠されることを恐れた母親は、表向きは長男と二人暮らしを装い、ほかの子どもたち3人の存在を隠すため外出まで禁じます。
それでも、大好きな母親と暮らせることに幸せを感じていた無邪気な子どもたち。
でもある日、母親はわずかな現金と短いメモだけを残し家を出ていってしまいます。
誰も知らない4人の子どもたちを待ち受ける運命とは?!
映画『誰も知らない 2004』の解説
1988年に発生した巣鴨子供置き去り事件を題材に、是枝裕和監督が15年にもおよぶ構想の末映像化した作品こそが、映画「誰も知らない」です。
なお、主演を務めた柳楽優弥さんは、本作で第57回カンヌ国際映画祭にて史上最年少かつ日本人として初めて最優秀主演男優賞を受賞。
大きな話題を集めました。
また、フランダース国際映画祭(英語版)やキネマ旬報で最優秀作品賞を、第47回ブルーリボン賞では作品賞と監督賞を受賞しました。
国内外問わず数多くの映画賞に輝いた、2004年を代表する作品として日本映画史に名を刻んだ名作です。
映画『誰も知らない 2004』のみどころ
映画「誰も知らない」の見どころは、圧倒的なリアリズムにこそあります。
本作で描かれているのは、置き去りにされた子どもたちの異様な生活です。
ただ、映し出される子どもたちの姿は、もはや演じているようには見えないほど自然です。
見ているものに子どもたちのありえない日常を覗き見しているかのような感覚すら与えます。
このようなリアルさは、是枝監督が子どもたちに台本を渡さずセリフをその場で伝えたり、現場でのアドリブを積極的に採用する演出方法をとったことに由来しています。
だからこそ、見るものに強く訴えかける説得力が本作にはあります。
映画『誰も知らない 2004』の感想
実際に起きた事件を題材にした映画「誰も知らない」。
2004年の公開時には、国内外のさまざまな賞を受賞しました。
ありのままをとことんリアルに描くドキュメンタリー性と、創作された物語が持つ面白さを同時に味わうことができるほかにはない名作です。
映画『誰も知らない 2004』の登場人物・キャスト
映画『誰も知らない 2004』のキャストをご紹介します。
- 福島明:柳楽優弥
- 福島けい子:YOU
- 福島京子:北浦愛
- 福島ゆき:清水萌々子
- 福島茂:木村飛影
映画『誰も知らない 2004』のスタッフ
映画『誰も知らない 2004』の作成スタッフをご紹介します。
- 監督:是枝裕和
- 脚本:是枝裕和
- 製作:是枝裕和
- 製作総指揮:是枝裕和
- 音楽:ゴンチチ タテタカコ『宝石』
- 撮影:山崎裕
- 編集:是枝裕和