映画『南極料理人』のあらすじとレビュー|南極観測隊の料理人として赴任した主人公と単身赴任の8人の男たちの物語

邦画

派遣予定であった同僚の怪我によって、予想外の形で南極観測隊の料理人として参加することになり、心を込めて作った料理の数々で、過酷な環境で業務を行う隊員たちを癒す作品です。

2009年8月8日に公開された映画『南極料理人』は、2009年度、新藤兼人賞金賞受賞と、第29回藤本賞新人賞を受賞しています。

この作品のみどころや感想など、感じたことをご紹介します。

映画『南極料理人』の予告編

<南極料理人・予告編>

作品は、氷点下54℃の地。

家族が待っている日本までの距離はなんと14,000キロメートルもあります。

そんな、究極の単身赴任につく8人の男たちのお話です。

過酷な場所での業務で唯一で最大の楽しみは「食事」。

おいしいごはん、できました。

主人公は、南極観測隊の料理人として南極にやってきていて、そこでの手間暇かけて作られる料理でみんなを癒します。

映画『南極料理人』の解説

この作品は、西村淳さんの「面白南極料理人」「面白南極料理人 笑う食卓」という著書を原作とした作品です。

2009年に公開された作品で、第50回日本映画監督協会新人賞最終候補作品として選ばれています。

2009年度新藤兼人賞金賞受賞と、第29回藤本賞新人賞を受賞しています。

南極での屋外のシーンは、原作者の西村さんの出身地でもある北海道網走市に真冬に撮影されました。

南極基地の内部は、セットで再現されていて、こちらの撮影は、東宝スタジオで行われています。

実話に基づいて描かれている作品で、様々な料理が振舞われています。

映画『南極料理人』のあらすじ

海上保安庁の料理担当である西村淳さんは、派遣予定であった同僚の怪我によって、予想外の形で南極観測隊の料理人として参加することになります。

ドームふじ基地という昭和基地からも遠く離れた高地にある場所で、気象学者、雪氷学者、医療担当のドクター、大学院生などの8人のさまざまな個性を持つ隊員たちと共同生活をスタートさせます。

西村さんが心を込めて作った料理の数々で、過酷な環境で業務を行う隊員たちを癒します。

限られた食材の中から、隊員の一人から「ラーメンが食べたい」と言われ、試行錯誤の上隊員にラーメンを作り、喜んでもらいます。

映画『南極料理人』のみどころ

簡単に食材を買いに行けず、限られた食材の中から、働く隊員のために栄養バランも考え、味も、見栄えもいいものを考え、それを朝昼晩と提供し続ける西村さんと、それを食べる隊員とのやり取りが、極寒の地で他に娯楽もないような環境で、辛い状況であるのに、それを感じさせない登場人物のやり取りがとても見どころです。

毎日閉鎖されている空間で顔を合わせることで、多少のいざこざもありますが、それを乗り越えていく隊員たちや、小さな喜びを見つけてみんなで喜びを共有し合う様子など、見ていて、自分自身の生活でも見習うべきところがたくさんあります。

映画『南極料理人』の感想

南極という日常とはかけ離れた場所でも、食べることの大切さ、そして、食事を栄養だけではなくコミュニケーションの方法として楽しむというのを、作品を見ていて感じて、生きていく上で、何が大切なのかを感じられる作品です。

映画『南極料理人』の登場人物・キャスト

南極料理人の登場人物・キャストをご紹介します。

西村淳:堺雅人
本山秀行(本さん):生瀬勝久
金田浩(タイチョー):きたろう
川村泰士(兄やん):高良健吾
西村みゆき(西村の妻):西田尚美
御子柴健(主任):古舘寛治
西平亮(盆):黒田大輔
平林雅彦(平さん):小浜正寛
西村友花(西村の娘):小野花梨
KDDインマルサットオペレーターの清水さん:小出早織
スズキ:宇梶剛士
船長:嶋田久作
福田正志(ドクター):豊原功補

映画『南極料理人』のスタッフ

南極料理人のスタッフをご紹介します。

監督:脚本 – 沖田修一
原作:西村淳
音楽:阿部義晴
フードスタイリスト:飯島奈美、榑谷孝子
VFXスーパーバイザー:小田一生
撮影:芦澤明子
編集:佐藤崇
美術:安宅紀史
照明:豊見山明長