映画『小さな恋のメロディ 1971』のあらすじとレビュー|思春期の入口の子供達が大人たちから自立しようと試みる物語

洋画

1971年3月28日に公開された映画『小さな恋のメロディ 1971』。
この記事では、映画『小さな恋のメロディ 1971』のあらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『小さな恋のメロディ 1971』の予告編

厳しく生徒たちを指導するロンドンの公立学校に通う11歳の少年ダニエルは、ある日、同じ学校に通う少女メロディと出会います。

二人はやがてお互いに好意を持ち、ある時、授業を休んで海辺へと出かけます。

しかし、そのことを後で教師たちに叱られ、クラスメイトからもからかわれることになるのですが、二人は諦めません。

そして、ついに二人は大人たちには秘密のある望みを抱くようになるのですが……。

思春期の入口の子供達が大人たちから自立しようと試みるお話です。

映画『小さな恋のメロディ 1971』のあらすじ

11歳の少年ダニエルは、気が弱く大人しい性格ですが、学校に通う他の生徒同様、子供たちに厳しく接する教師や親たちに反発を感じています。

そんな時に出会った同じ学校の女生徒メロディ。

二人はやがて互いに恋心を抱くようになり、ある時、学校を休んで海へとデートに行ってしまいます。

しかし、それを知った教師は二人をひどく叱ります。

また、二人のデートは他の生徒にも知られ、からかわれる始末。

それでも、めげない二人は、大人には絶対に秘密のある望みを抱くようになります。

そして、その望みを知った他の生徒たちも二人の望みを叶えようと協力します。

果たして二人は望みを叶えることは出来るのでしょうか。

映画『小さな恋のメロディ 1971』の解説

『小さな恋のメロディ』は、1971年に公開されました。

思春期の入口に立ち、大人たちが自分たちに課す厳しい言動に疑問を持ち始めた少年少女たちが、そこから抜け出そうとする、子供と大人の対立が描かれています。

この映画は、制作されたイギリスやアメリカでは何故かヒットしなかったのに、日本など海外では大ヒットしました。

この映画が公開する前年に日本では学生運動が終わりを告げますが、その風潮が未だに残っていて、大人への反抗・自立というメッセージ性に重なり、それがもしかしたらこの映画の日本での大ヒットに繋がった可能性が考えられます。

映画『小さな恋のメロディ 1971』のみどころ

思春期に入ると、世界の見方が一変します。

大人が自分たちに強いる校則などに疑問を感じ始めたり、特定の異性が気になったりと、誰もがその個人差こそあれ精神的に不安定になるものです。

特に大人への反抗心は、自らもまた大人に近付いているという不安が加わって、時に過激な行動に出る人も少なくありません。

特に、この映画の舞台の学校は教師たちが厳しく、家に帰れば親も何かとうるさいので、大人への不信感や反抗心が育ちやすい環境に設定されています。

そこから抜け出すための行動の鍵となるのが少年少女の初恋であるのがまた象徴的です。

この作品は、そんな繊細な子供たちの感情に注目してみると良いと思います。

映画『小さな恋のメロディ 1971』の感想

微妙な年齢の少年少女の心の問題と大人への反抗を、比較的解りやすい対立構造で描いている映画だと思います。

この映画を観るとダニエルやメロディや他の生徒たちに、自分の思春期の頃のことをどうしても重ねずにはいられません。

それだけに最後のラストシーンは見ていて気持ちの良いです。

映画『小さな恋のメロディ 1971』の登場人物・キャスト

映画『小さな恋のメロディ 1971』のキャストをご紹介します。

  • ダニエル:マーク・レスター
  • メロディ:トレイシー・ハイド
  • オーンショー少年:ジャック・ワイルド
  • ミセス・ラティマー:シェイラ・スティーフェル
  • 校長:ジェームズ・コシンズ

映画『小さな恋のメロディ 1971』のスタッフ

映画『小さな恋のメロディ 1971』の作成スタッフをご紹介します。

  • 監督:ワリス・フセイン
  • 脚本:アラン・パーカー
  • 製作:デヴィッド・パットナム、デヴィッド・ヘミングス
  • 撮影:ピーター・サシツキー