読書が大好きなコンスタンスは、同じ読書好きの本の中の主人公マリーに一気に惹かれてしまい、自分もマリーになりきって物語を読み進めることから、話は続きます。
1989年9月15日に公開された映画『読書する女』は、モントリオール世界映画祭ではルイ・デリュック賞を取り、セザール賞では助演男優賞を受賞しています。
この作品のみどころや感想など、感じたことをご紹介します。
映画『読書する女』の予告編
<読書する女・予告編>
読書が大好きなコンスタンスは、今日もベッドの中で読書に夢中です。
今読んでいる「読書する女」の主人公・マリーは、コンスタンス同様読書好き。
マリーは自分の読書好きと美声を活かして、「読み聞かせ」のお仕事を始めるストーリーです。
そんな主人公に夢中になるコンスタンスは、自分も主人公(マリー)になりきって物語を読み進めます。
映画『読書する女』の解説
1988年にフランスで公開された映画作品で、日本でも公開されました。
この時、東京とパリの友好イベントの一環で、主人公を演じたミウ・ミウが来日し初上映が行われました。
今作は、レイモン・ジャンの同名小説を原作とし、知的でありながら、ちょっとした笑えるシーンも登場する、なんとも不思議なコメディ作品です。
モントリオール世界映画祭ではルイ・デリュック賞を、セザール賞(フランスのアカデミー賞のような位置づけ)では作品賞や主演女優賞など数多くノミネートされ、助演男優賞を受賞しています。
また、作中に登場する音楽は、聞き馴染みのあるベートーヴェンの曲が多く使われていることも特徴です。
映画『読書する女』のあらすじ
読書が大好きなコンスタンスは、ベッドの中で「読書する女」という作品に夢中でした。
作品の主人公・マリーは読書好きで、美声を活かして「読み聞かせ」のお仕事を始めるストーリーです。
コンスタンスは、同じ読書好きの主人公に一気に惹かれ、自分も主人公(マリー)になりきって物語を読み進めます。
最初の依頼者は、母親と共に訪れた車いすに乗った少年で、フランスの作家・モーパッサンの「手」を読み聞かせることになりました。
この作品は官能的なストーリーなので、少年は次第に興奮し始め、ついには発作を起こしてしまう事態になってしまいます。
映画『読書する女』のみどころ
主人公のコンスタンスが、本の主人公・マリーになりきることから、現実と本の世界との境界線がぼやけてくる、不思議なストーリーです。
コンスタンスとマリーを、同じ俳優が演じていることもあって、更に境界線がぼやけやすくなっています。
そして、マリーの元に現れる依頼者は、一癖あるタイプばかりです。
最初の車いすの少年をはじめ、複数の依頼者が現れ読み聞かせを始めるのですが、どれもちがった展開になり、最後まで飽きることなく見ることができます。
作中に数多く登場する、ベートーヴェンの音楽と共に、ちょっと不思議なコミカルストーリーをお楽しみください。
映画『読書する女』の感想
コンスタンスの読む「読書する女」には、様々な依頼者が登場します。
「次の依頼者はどんな人だろう?」とワクワクしながら、見ることができます。
コンスタンスとマリーを、同じ俳優が演じていることもあり、現実と空想の行き来がぼやける、不思議な演出も楽しめます。
映画『読書する女』の登場人物・キャスト
読書する女の登場人物・キャストをご紹介します。
コンスタンス:ミウ・ミウ
マリー:ミウ・ミウ
映画『読書する女』のスタッフ
読書する女のスタッフをご紹介します。
監督:ミシェル・ドヴィル
脚本:ミシェル・ドヴィル、ロザリンド・ドヴィル
原作:レイモン・ジャン
音楽:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
撮影:ドミニク・ルリゴルール