白人弁護士のもとに、白人女性を暴行したとされる、黒人男性トムの弁護依頼があります。
その依頼を引き受けますが、白人至上主義である当時の社会は、弁護士一家ごと非難されます。
それでも、自らの正義のためにトムの弁護をし、話が続きます。
1963年6月22日に公開された映画『アラバマ物語』は、アカデミー賞で3部門の受賞、ゴールデングローブ賞で2部門の受賞をし、カンヌ国際映画祭では、監督のロバート・マリガンが、ゲイリー・クーパー賞を受賞しました。
この作品のみどころや感想など、感じたことをご紹介します。
映画『アラバマ物語』の予告編
<アラバマ物語・予告編>
1930年のアラバマ州で、弁護士であるアティカスの元に、ある弁護依頼が舞い込みます。
それは白人女性を暴行したとされる、黒人男性トムの弁護依頼でした。
アティカスはその依頼を引き受け、トムが無罪である証拠を次々と見つけます。
しかし、白人至上主義である当時の社会は、アティカスを一家ごと非難します。
それでも、アティカスは自らの正義のためにトムの弁護をしていきます。
映画『アラバマ物語』の解説
「アラバマ物語」は、1962年に公開されたアメリカ映画です。
ピューリッツァー賞を受賞し、ベストセラーとなった同名小説が原作です。
舞台となるのはアメリカ南部のアラバマ州ですが、それをハリウッドで再現するために、22万5000ドルをかけて大規模なセットが作られました。
また、キャストには、当時の知名度があまり高くなかった役者が選ばれています。
そうして作り上げられた「アラバマ物語」は、1962年のアカデミー賞で3部門の受賞、ゴールデングローブ賞で2部門の受賞をしています。
また、1963年のカンヌ国際映画祭では、監督のロバート・マリガンが、ゲイリー・クーパー賞を受賞しました。
映画『アラバマ物語』のあらすじ
アラバマ州で弁護士として働いていたアティカスの元に、白人女性を暴行したとされる、黒人トムの弁護依頼が舞い込みます。
アティカスは依頼を引き受けますが、そのことがきっかけで、アティカス一家は非難されてしまいます。
アティカスの子どもであるジェムとスカウトも、学校でトラブルを起こされてしまいます。
それでも自らの正義のために、アティカスはトムの弁護を行います。
そして、陪審員が全員白人という、非常に不利な状況で、判決が下されます。
ただ、事件はそれで終わりではなく、ジェムとスカウトが、学校からの帰り道で何者かに連れ去られてしまいます。
映画『アラバマ物語』のみどころ
「アラバマ物語」は、非常に考えさせられる内容となっています。
人種差別が激しかった1930年という古い時代を舞台に、黒人と白人を巡る裁判が行われます。
1930年当時の黒人の立場、黒人の弁護をする白人の扱いがわかる作品です。
また、子どもの視点から大人の様子が描かれているというのも特徴です。
そのため、人種差別だけでなく、大人が持つそれぞれの正義や醜さなども表現されています。
そして、主人公のアティカスが、父親として、弁護士として格好良いのも、魅力のひとつです。
アメリカの歴代ヒーローの1位にも輝く格好良さで、視聴していくと、アティカスという人物に惹かれることでしょう。
映画『アラバマ物語』の感想
「アラバマ物語」は、1963年に作られた映画でありながら、果敢にも人種差別というテーマに挑戦しています。
その結果、非常に高い評価を得ました。
現代でも、名作と呼ばれる映画のひとつです。
そのため、映画が好きな人は、見ておいた方が良いでしょう。
映画『アラバマ物語』の登場人物・キャスト
アラバマ物語の登場人物・キャストをご紹介します。
アティカス・フィンチ:グレゴリー・ペック
スカウト:メアリー・バダム
ジェム:フィリップ・アルフォード
ディル・ハリス:ジョン・メグナ
ヘック・テイト:フランク・オーヴァートン
モーディ・アトキンソン:ローズマリー・マーフィ
デュボース夫人:ルース・ホワイト
トム・ロビンソン:ブロック・ピーターズ
キャルパニア:エステル・エヴァンス
タイラー判事:ポール・フィックス
メイエラ・バイオレット・ユーエル:コリン・ウィルコックス
ボブ・ユーエル:ジェームズ・アンダーソン
ステファニー・クロウフォード:アリス・ゴーストリー
ブー・ラドリー:ロバート・デュヴァル
ギルマー検事:ウィリアム・ウィンダム
ウォルター・カニンガム・Sr:クラハン・デントン
事務官:チャールズ・フレデリックス
スペンス・ロビンソン:ジェスター・ヘアーストン
サイクス牧師:ビル・ウォーカー
フォアマン:ガイ・ウィルカーソン
映画『アラバマ物語』のスタッフ
アラバマ物語のスタッフをご紹介します。
監督:ロバート・マリガン
脚本:ホートン・フート
原作:ハーパー・リー
製作:アラン・J・パクラ
音楽:エルマー・バーンスタイン
撮影:ラッセル・ハーラン
編集:アーロン・ステル