映画『パリ20区、僕たちのクラス』のあらすじとレビュー|ある中学の問題児だらけのクラスの生徒と国語教師が24人の生徒達と、とことん向き合う物語

洋画

2010年6月12日に公開された映画『パリ20区、僕たちのクラス』。
この記事では、映画『パリ20区、僕たちのクラス』のあらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『パリ20区、僕たちのクラス』の予告編

パリ20区にある中学のとあるクラスには、さまざまな国出身の生徒たちが通っていました。

ただ、このクラスは、まともに授業ができないほど崩壊した状態。

しかも、次々と問題が起こります。

そんな問題児だらけのクラスの生徒と国語教師フランソワが、キャッチコピー「笑って、怒って、ぶつかって生きる。

教師フランソワと24人の生徒達。」そのまま、とことん向き合います。

映画『パリ20区、僕たちのクラス』のあらすじ

さまざまな民族が暮らすパリの下町20区。

そんな20区にある中学に、出身地の異なる24人の生徒が通うクラスがありました。

ただ、そのクラスの生徒たちは、始業ベルが鳴っても席に着こうとすらしません。

問題児ばかりが通うクラスで、国語教師フランソワの新学期が始まります。

正しく美しいフランス語を彼らに教えようとしても、スラングに馴れた生徒たちからは激しい反発を受けてしまいます。

さらに、次から次へと問題が生じる中、言葉が持つ力を信じ奮闘するフランソワと生徒たちが、とことん真剣に向き合う姿がリアルに描かれます。

映画『パリ20区、僕たちのクラス』の解説

 映画「パリ20区、僕たちのクラス」は、2008年に公開されたフランスのドラマ映画です。

フランソワ・ベドゴーの実体験に基づき2006年に出版された、小説「教室へ」を原作としています。

なお、映像化された本作の脚本、そして主演も、原作者であるフランソワ・ベドゴー自身が務めています。

また、教師や生徒役については、演技経験の一切ない本作の舞台となった学校のワークショップ参加者が演じています。

そんな本作は、第81回アカデミー賞外国語映画賞のノミネート、さらには第61回カンヌ国際映画祭で最高賞であるパルム・ドールを受賞するなど、世界的に高い評価を受けた作品です。

映画『パリ20区、僕たちのクラス』のみどころ

 映画「パリ20区、僕たちのクラス」でメインに描かれているのは、「国語」という訳がついています。

しかし正確には、「フランス語を教える」といういわゆる日本の国語とは毛色の違う授業が行われるさまは驚きです。

そのような授業が行われている背景には、母国語がフランス語ではない移民の多い土地ならではの実情が強く影響しています。

また、まるでドキュメントを見ていると錯覚してしまうような演出が、全編を通して徹底されているのも本作の特徴です。

そのため、日本とはまた違う欧州の教育が抱える問題をとことんリアルに感じることができるところこそが、本作最大の見どころです。

映画『パリ20区、僕たちのクラス』の感想

 移民が多いパリ20区ならではの教育が抱える問題をとことんリアルに描いた映画「パリ20区、僕たちのクラス」。

さまざまなことを考えるきっかけをくれる作品です。ドキュメンタリータッチな作品が好きな人や、教育に興味がある人に特におすすめです。

映画『パリ20区、僕たちのクラス』の登場人物・キャスト

映画『パリ20区、僕たちのクラス』のキャストをご紹介します。

  • フランソワ・マラン:フランソワ・ベゴドー
  • 教師ワークショップ参加者
  • 生徒:ワークショップ参加者

映画『パリ20区、僕たちのクラス』のスタッフ

映画『パリ20区、僕たちのクラス』の作成スタッフをご紹介します。

  • 監督:ローラン・カンテ
  • 脚本:ローラン・カンテ、フランソワ・ベゴドー、ロバン・カンピヨ
  • 製作:キャロル・スコッタ(フランス語版)、 カロリーヌ・ベンジョー(フランス語版)、 バルバラ・レテリエ、シモン・アルナル
  • 撮影:ピエール・ミロン
  • 編集:ロバン・カンピヨ、ステファニー・レジェ