映画『脳内ニューヨーク』のあらすじとレビュー|ニューヨークに暮らす劇作家が人生をやり直そうとニューヨークを空想通りの世界へと変えようとする物語

洋画

2009年11月14日に公開された映画『脳内ニューヨーク』。
この記事では、映画『脳内ニューヨーク』のあらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『脳内ニューヨーク』の予告編

 ニューヨークで平凡に暮らす劇作家ケイデンは、病院で原因不明の病だと診断されてしまいます。

自分の作品を妻からけなされ、挙句には妻と娘に逃げられてしまいます。

人生に嫌気が差していた矢先、マッカーサー・フォロー賞を受賞したという名誉な知らせが届きます。

それ以来、自信を取り戻したケイデンは、人生をやり直そうと、ニューヨークを空想通りの世界へと変えていこうとします。

映画『脳内ニューヨーク』のあらすじ

  舞台はニューヨーク。

劇場監督のケイデン・コタードは何もうまくいかない日々にセラピストにかかります。

しかし、彼女は書き下ろした新しい本を進めることに熱心で、親身にセラピーをしてくれない。

ケイデンは自身の作品で天才賞を受賞したことで、新たに芸術的な自作の劇を作ろうと俳優を集め、マンハッタンにある広大な倉庫で共同生活を送るよう指示します。

妻ヘイゼルとのトラウマを抱えているケイデンは、人生をやり直すべく、解決策を探るように活動しながら、女優クレアと結婚し、娘を持ちます。

しかし、次第にケイデンは現実と劇の世界との境界線が曖昧になっていき、理想のニューヨークを描いた舞台を制作しようとするも意外な展開が待ち受けています。

映画『脳内ニューヨーク』の解説

この映画は、2008年第61回カンヌ映画祭で上映され、パルムドール賞にノミネート後、ソニーピクチャーズクラシックスが米国の配給権を取得しました。

同年アメリカで限定劇場公開され、インディペンデント・スピリット賞、ゴッサム賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞で各賞を受賞しています。

商業的な収益性は低い作品となったものの、結果的に各映画批評家から高評価を獲得しています。

21世紀に残る、天才脚本家チャーリー・カウフマンのデビュー作としてアカデミー賞を受賞している俳優群が送る感動の名作にもなりました。

主役のケイデン演じる俳優フィリップ・ホフマンの平凡で奇病的なキャラクターを演じる役柄にも注目が集まりました。

映画『脳内ニューヨーク』のみどころ

愛する妻ヘイゼルと娘オリビアを思う父親や夫としてのケイデンが、妻子に逃げられ落ちぶれた状況から人生をやり直す姿が見どころです。

精神的にどん底に陥った病的な劇作家が、賞金がかかった賞を授賞します。

セラピーにも通うケイデンは絶望の淵から理想と想像をニューヨークで現実化しようとし、壮大な芸術的プロジェクトを実行させようと心機一転します。

しかし、出演者を募集するも、訳あり俳優サミーが候補として現れ、正常でない状態のケイデンに集まるのは不可解な人々ばかり。

それでも過去に過ごした家族との日々を思い起こさせるケイデンの精神状態が理解不能な展開へと導いていきます。

映画『脳内ニューヨーク』の感想

 一度観賞しただけでは理解できない内容の映画で、何度か見直してしまうでしょう。

本作で初監督を果たした人気脚本家チャーリー・カウフマンの独特のストーリーと独創的な構成は他にはないものです。

主人公の夢を実現するために集まった人々が織りなす、感動と衝撃の結末に共感するのではないでしょうか。

映画『脳内ニューヨーク』の登場人物・キャスト

映画『脳内ニューヨーク』のキャストをご紹介します。

  • ケイデン・コタード:フィリップ・シーモア・ホフマン
  • ヘイゼル:サマンサ・モートン
  • クレア・キーン:ミシェル・ウィリアムズ
  • アデル・ラック:キャサリン・キーナー
  • タミー:エミリー・ワトソン
  • ミリセント・ウィームズ:ダイアン・ウィースト
  • マリア:ジェニファー・ジェイソン・リー

映画『脳内ニューヨーク』のスタッフ

映画『脳内ニューヨーク』の作成スタッフをご紹介します。

  • 監督・脚本・製作;チャーリー・カウフマン
  • 製作:アンソニー・ブレグマン、スパイク・ジョーンズ、シドニー・キンメル
  • 製作総指揮:ウィリアム・ホーバーグ、ブルース・トール、レイ・アンジェリク
  • 音楽:ジョン・ブライオン
  • 撮影:フレデリック・エルムズ