映画『ムーンライト』のあらすじとレビュー|子供時代、ティーネイジャー、大人の3つの時代で生き抜く主人公の人生を描く作品

洋画

父親のいなかった主人公シャロンに、父親のように接してくれるフアンと触れ合う子供時代から物語は始まります。

2017年3月31日に公開された映画『ムーンライト』は、第89回アカデミー賞ではノミネートは8部門に及び、作品賞、助演男優賞、脚色賞を受賞した。

この作品のみどころや感想など、感じた事をご紹介します。

映画『ムーンライト』の予告編

<ムーンライト・予告編>

アメリカ・マイアミで生きる男性の成長を、それぞれの時代で、3人の俳優が演じたヒューマンドラマです。

「月明かりで、おまえはブルーに輝く。」というキャッチコピーが表す、美しい映像美を体験できます。

過酷な環境の中で、アィデンティティを模索して葛藤しながら生きる主人公の純粋な気持ちに、世界が震えた感動作です。

映画『ムーンライト』の解説

2016年にアメリカで公開されました。

第89回アカデミー賞ではノミネートは8部門に及びました。

そして、作品賞、助演男優賞(主人公の子供時代を支えたフアン役のマハーシャラ・アリ)、脚色賞を受賞しました。

映画制作時には監督の意向で、主人公を演じる3人の俳優はそれぞれ会わないように撮影したそうです。

お互い演技の相談をしたりせずに、主人公の成長を見せたかったので、それは監督の仕事だからとバリー・ジェンキンス監督は語っていました。

原作者のタレル・マクレイニーと監督は生い立ちが似ていて、それぞれ母親がドラッグ中毒という共通点もありました。

映画『ムーンライト』のあらすじ

子ども時代のシャロンは、リトルとあだ名をつけられ、学校でいじめられていました。

普通に接してくれる友達はケヴィンくらいでした。

家では母が薬中毒というひどい環境で過ごしています。

ある日、ひょんなことから麻薬の売人のフアンと出会い、フアンとフアンの彼女テレサと少しずつ親しんでいきます。

父親のいなかったシャロンに、父親のようにいろいろと教えてくれるフアンとの触れ合いが描かれる子供時代から物語は始まります。

そして、ティーネイジャー時代、大人になってからと、3つの時代での主人公シャロンの人生を描くドラマです。

映画『ムーンライト』のみどころ

ムーンライトの舞台はマイアミにあるリバティ・スクエアという貧困地区です。

バリー・ジェンキンス監督と原作者のタレル・マクレイニーもそこで育ちました。

そんなリアルな場所で撮影された美しい映像も見どころです。

マイアミで育ったシャロンには、それぞれの時代で海のシーンが象徴的に登場します。

繊細な映像とともに、貧困や薬、そして、性的マイノリティとしての立場を背景に、もがき苦しみながら成長していく姿が胸をうちます。

監督が「アメリカ中にいるシャロンのような子に焦点を当てたかった」と語るように、どんな人生にも光は当たることを伝えてくれる映画です。

映画『ムーンライト』の感想

主人公の心情など、わかりやすく語ってくれるわけではないので、心でそのままを感じる映画です。

それぞれの時代を演じた素晴らしい俳優陣の演技が心に自然に染み渡ります。

特にアカデミー賞を受賞したマハーシャラ・アリの演技がぐっときました。

映画『ムーンライト』の登場人物・キャスト

ムーンライトの登場人物・キャストをご紹介します。

シャロン(子ども): アレックス・ヒバート
シャロン(ティーンエイジャ) アシュトン・サンダース
シャロン(大人): トレヴァンテ・ローズ
フアン :マハーシャラ・アリ
テレサ :ジャネール・モネイ

映画『ムーンライト』のスタッフ

ムーンライトのスタッフをご紹介します。

監督・脚本:バリー・ジェンキンス
原作:タレル・アルヴィン・マクレイニー
製作総指揮:ブラッド・ピット他
音楽:ニコラス・ブリテル