映画『転々 2007』のあらすじとレビュー|一緒に散歩をすれば借金はすべて無かったことにすると言われた主人公は散歩をするがどうなっていくのか笑いあり感動ありの物語

邦画

2007年11月10日に公開された映画『転々 2007』。
この記事では、映画『転々 2007』のあらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『転々 2007』の予告編

竹村文哉は借金の返済に悩んでいました。

返済期限がもうすぐなのです。

頭を抱えていたら、借金取りの福原愛一郎に夢のような話を持ちかけられます。

「借金もチャラにするし、100万円をあげるから一緒に散歩をしてくれないか」と。

不審に思いつつも承諾した文哉と福原は、散歩の旅に出ます。

ハチャメチャな二人の散歩はどうなっていくのか、笑いあり感動ありの物語です。

映画『転々 2007』のあらすじ

主人公の竹村文哉は大学8年生で借金84万円を抱えていました。

文哉は返済期限が近いのに、返せるアテもなく困っていました。

そんな文哉の前に現れた借金取りの男性「福原」。

福原は文哉に対してある提案をしてきます。

「自分が吉祥寺から霞ヶ関まで散歩をするので一緒に散歩をしてくれないか」とのことでした。

しかも一緒に散歩をすれば、文哉の借金はすべて無かったことにしてくれる上に、100万円までくれるということでした。

福原の奇妙な提案に不信感を感じた文哉でしたが、返済期限が迫った自分に選択する余裕はないと思います。

福原の提案を受け入れた文哉は、奇妙な東京散歩を始めるのでした。

映画『転々 2007』の解説

原作は藤田宜永さんの小説「転々」で、2007年11月10日に公開されました。

タイトルの背景に利用されたロケ地は、東京都東久留米市にある「たきやま団地商店街」です。

監督の三木聡さんは、転々のイメージに合った場所を探し求めましたが、中々見つけることができず1ヶ月以上の日々を費やすことになりました。

また、作品の中で文哉が使用していたハンカチは、当時大人気だったハンカチ王子、斎藤佑樹さんが甲子園で使用していたものと同じものを使用していたとのことです。

受賞歴は2007年度のキネマ旬報ベストテンで、福原役の三浦友和さんが日本映画助演男優賞を受賞されました。

映画『転々 2007』のみどころ

文哉と福原が東京散歩をしながら、少しずつ心を通わせるところが見どころです。

最初は文哉の借金返済の代わりという名目で、東京散歩を始めた二人でしたが、少しずつ心を通わせ共感していく姿は、どこか温かく胸を打たれるものがありました。

三木聡監督が作り出すほのぼのとした世界観も、魅力的です。

深いストーリーなはずなのに、そこをコメディタッチで演出されているので、心が和やかになりました。

出演者の方も文哉役のオダギリジョーさんを始め、福原役の三浦友和さん、麻紀子役の小泉今日子さんなど名立たる演技派の俳優さんばかりなので、見ている内に作品の世界に引き込まれてしまいました。

どこか笑えて、どこか考えさせられる魅力的な作品です。

映画『転々 2007』の感想

私は転々を通して人の温かさを感じました。

文哉と福原、境遇の違う二人が東京散歩をしながら、少しずつ心を通わし共感していく姿は胸を打つものがあります。

笑いあり、心に染み渡るところありの魅力に溢れた作品でした。

映画『転々 2007』の登場人物・キャスト

映画『転々 2007』のキャストをご紹介します。

  • 竹村文哉:オダギリジョー(少年期:福島一樹)
  • 福原愛一郎:三浦友和
  • 麻紀子:小泉今日子
  • ふふみ:吉高由里子
  • 国松:岩松了
  • 仙台:ふせえり
  • 友部:松重豊
  • 愛玉子店のおばさん:鷲尾真知子
  • 愛玉子店の息子:石原良純
  • 岸部一徳:岸部一徳
  • 鏑木:広田レオナ
  • ギターマン:ブラボー小松
  • 尚美:平岩紙(少女期:村崎真彩)
  • 石膏仮面:横山あきお
  • 多賀子:石井苗子
  • お婆さん:風見章子
  • 畳屋のオヤジ:笹野高史
  • 福原の妻:宮田早苗
  • 三日月しずか:麻生久美子

映画『転々 2007』のスタッフ

映画『転々 2007』の作成スタッフをご紹介します。

  • 監督・脚本:三木聡
  • 音楽:坂口修
  • 撮影:谷川創平
  • 美術:磯見俊裕
  • 照明:金子康博
  • 録音:瀬谷満
  • 編集:高橋信之
  • 助監督:髙野敏幸
  • アクションコーディネーター:村上潤
  • アクションクルー:澤江晃史、金田進一、杉口秀樹
  • 劇中漫画・題字:桃吐マキル
  • 企画:林哲次、菊池美由貴
  • プロデューサー:代情明彦、下橋伸明
  • アシスタントプロデューサー:伊藤太一