ADHDの息子スティーヴは、入居施設で放火騒ぎを起こし強制的に退所させられます。
その放火で負傷したという施設の入居者から治療費請求を訴えられ生活は困窮し、話は続きます。
2015年4月25日に公開された映画『Mommy マミー』は、第67回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞しました。
この作品のみどころや感想など、感じたことをご紹介します。
映画『Mommy マミー』の予告編
<Mommy マミー・予告編>
2015年の架空のカナダで起こった現実のお話です。
とある世界の「カナダ」では、発達障がい児の親は、経済的に困窮した状況にあったり、身体的・精神的に危機に陥ったときには、養育を放棄して、施設に入院させることができるという、過激な法律が可決されました。
この法律によって、主人公の家族の人生が大きく変わってくることになります。
映画『Mommy マミー』の解説
2014年のカナダ映画です。
第67回カンヌ国際映画祭で、パルム・ドール候補となりました。
そして、審査員賞を受賞しました。
2014年5月22日に公開され、上映時間は138分です。
この作品は、画面アスペクト比が1:1で、正方形の映像で上映されています。
監督によると、1:1の比率は、よりプライベートな表現様式で、映画の登場人物たちへの没入に適している、とされています。
2014年5月22日にカンヌ国際映画祭でプレミアム上映をされた際には、13分のスタンディングオベーションを受けました。
監督をさらに印象的な監督にしたと評価されています。
映画『Mommy マミー』のあらすじ
主人公の女性「ダイアン」は、未亡人で、ADHDの息子のスティーヴが居ました。
スティーヴは、入居している施設で放火騒ぎを起こしてしまい、強制的に退所をさせられてしまいました。
ダイアンは、スティーヴを引き取るしかなく、二人での生活が始まりますが、ADHDの障がいを持つスティーヴは、感情の起伏が激しく、衝動的な行動を起こし、ダイアンは悩んでしまいます。
そんなある日、向かいの家に住むカイラという女性に出会います。
カイラは、スティーヴの世話を手伝ってくれるようになり、三人で助け合いながらの生活が始まります。
順調にいくかと思った生活ですが、スティーヴの放火で負傷したという施設の入居者から治療費の請求をされる訴えを起こされ、生活は困窮していきます。
映画『Mommy マミー』のみどころ
ADHDという障がいから、自分の気持ちをうまく整理できなかったり、気持ちのコントロールができないスティーヴですが、母親のダイアンに対して、愛情を持っていて、ダイアンもそんなスティーヴに困りながらも、愛しているのがわかります。
これは、映画の中のお話ではありますが、実際に起こりえる問題ですし、誰もが他人事ではないお話です。
スティーヴが、攻撃的になるシーンでは、衝撃を受けてしまいますが、目が離せません。
主人公のシングルマザーのダイアン、息子のADHDのスティーヴ、隣の家に住む休職中の教師カエラという、個性的な登場人物がどんな展開になるのかというのが見どころです。
映画『Mommy マミー』の感想
自分だったらどうするだろう、どんな方法で、どう対処するのだろうと考えさせられる映画です。
自分だけでは解決できないことを、周りの人の力を借りることで心が軽くなり、一人で抱え込まずに誰かの協力を得ることの大切さも学びました。
映画『Mommy マミー』の登場人物・キャスト
Mommy マミーの登場人物・キャストをご紹介します。
ダイアン・デュプレ(ダイ):アンヌ・ドルヴァル
カイラ:スザンヌ・クレマン
スティーヴ・デュプレ:アントワン=オリヴィエ・ピロン
映画『Mommy マミー』のスタッフ
Mommy マミーのスタッフをご紹介します。
監督: グザヴィエ・ドラン
音楽: ノイア
撮影: アンドレ・トュルパン
映画脚本: グザヴィエ・ドラン