映画『髪結いの亭主』のあらすじとレビュー|子供の頃から髪を切ることを仕事にする女性と結婚しようと思っていた男性の物語

洋画

1991年12月21日に公開された映画『髪結いの亭主』。
この記事では、映画『髪結いの亭主』のあらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『髪結いの亭主』の予告編

子供の頃から髪を切ることを仕事にする女性と結婚しようと思っていた男性のストーリーで、作品全体に官能的な雰囲気が漂っている作品です。

流れている映像は美しく、この作品によってルコント監督の名前が日本でも有名になりました。

いろいろな魅惑的でセクシーな作品を作っており、コメディなども得意にしている監督です。

映画『髪結いの亭主』のあらすじ

アントワーヌは子供の頃、床屋の女性に恋をしていて、頻繁に店に通っていました。

セクシーな彼女に夢中になっている彼は、彼女と結婚することを何度も想像します。

その頃から彼は理髪師と結婚することを夢見るようになり、ある日マチルドに出会うことになりました。

彼女は独身で気立てが良く、そんな彼女に彼は片思いするようになります。

彼は彼女の店に入って髪の毛をきれいにしてもらい、プロポーズするようになりました。

二人は結婚することになり、穏やかな時間が流れるのですが長く続きません。

愛し合っている二人なのに、次第に心の中の歯車がかみ合わなくなっていくのです。

映画『髪結いの亭主』の解説

おとぎ話のようなヒューマンドラマになっており、少年がそのまま大人になった主人公が描かれています。

床屋が二人だけのスペースになっていて、時間が止まったような空間として描かれているのが興味深いです。

主人公が子供の頃から思い描いた空間がそこにあり、最愛の人とダンスしたり、誰からの邪魔が入ることなく時間を楽しんでいます。

監督はもともと漫画家でイラストレーターとして活躍しており、幅広いジャンルを制作していて、自分でカメラを回すこともある人です。

作品の中では軽快なアラブの曲が流れており、二人が幸せだった時間を実感することができます。

映画『髪結いの亭主』のみどころ

フランスの有名な監督の作品で、大人の恋愛についてフェアリーテイルのように描かれています。

主人公の一途な思いには少し怖さを感じることもありますが、夢をかなえるという執念が伝わってくる作品です。

想像していた人に出会うことができ、結婚することになって、彼は幸せを感じて生活しています。

しかし彼の愛情は妻にはうまく伝わっていなかったのか、彼女の気持ちの持ち様がうまくいかなかったのか、ラストは悲しい結末が待っているとは思いませんでした。

幸せの絶頂にいた頃の二人の姿は微笑ましく、この時間がずっと続けばと願ってしまいます。

映画『髪結いの亭主』の感想

俳優たちの一つひとつの動作が丁寧に描かれており、官能的な映像を楽しむことができます。

愛しすぎることがなければショッキングな結末にはならなかっただろう哀愁に満ちた不思議な作品で、アラブの陽気な音楽が悲しく感じる作品です。

映画『髪結いの亭主』の登場人物・キャスト

映画『髪結いの亭主』のキャストをご紹介します。

  • ジャン・ロシュフォール:アントワーヌ
  • アンナ・ガリエナ:マチルド

映画『髪結いの亭主』のスタッフ

映画『髪結いの亭主』の作成スタッフをご紹介します。

  • 監督:パトリス・ルコント
  • 脚本:クロード・クロッツ(フランス語版)、パトリス・ルコント
  • 音楽:マイケル・ナイマン
  • 撮影:エドゥアルド・セラ