映画『寝ても覚めても』のあらすじとレビュー|男女が付き合い2人の運命の間で揺れ動く葛藤がスリリングに描かれた物語

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2018年9月1日に公開された映画『寝ても覚めても』。
この記事では、映画『寝ても覚めても』のあらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『寝ても覚めても』の予告編

 朝子という女性が麦という男性に恋をして付き合います。

ところが、ある日麦は突如どこかへ行ってしまいます。

それから3年後、朝子は東京で麦と同じ顔を持つ亮平に出会います。

亮平は、麦とは違ってとても優しい人でした。

顔は同じだけれど性格がまるで違う2人。

その後、忘れられなかった麦の居場所を知ることとなった朝子。

2人の運命の人の間で揺れ動く、朝子の葛藤がスリリングに描かれます。

映画『寝ても覚めても』のあらすじ

大阪で暮らす朝子は、不思議な出会いを果たした麦という名の青年と恋に落ちます。

ただ、予測不能な自由人である麦は、ある日突然どこかに行ってしまいます。

その3年後、東京に引っ越しカフェで働いていた朝子は、仕事で交流のあった亮平から思いを打ち明けられます。

優しさにあふれた亮平に次第に惹かれていくものの、彼女には彼に告げることができない秘密がありました。

実は、亮平はかつて朝子が夢中で愛した麦と顔がそっくりだったのです。

その後、麦の居場所を知ることとなった朝子。

同じ顔を持つ、けれど性格の全く違う2人の間で揺れ動く彼女を待ち受ける運命とは?!

映画『寝ても覚めても』の解説

2018年9月1日に公開された「寝ても覚めても」は、柴崎友香さんによる同名小説を原作とした日本とフランスの合作映画です。

なお、2022年に開催された第94回アカデミー賞で「ドライブ・マイ・カー」が作品賞・監督賞・脚色賞・国際長編映画賞の4部門にノミネートされました。

そして、国際長編映画賞を見事受賞し世界的な注目を集めた濱口竜介監督が、商業映画デビューを飾った作品でもあります。

本作についても、「Asako I & II」の英題で第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され世界20カ国に配給されるなど、世界的に高い評価を得ています。

映画『寝ても覚めても』のみどころ

映画「寝ても覚めても」は、恋愛映画に分類される作品です。

ただ、一般的な恋愛映画に対してイメージするような甘さや切なさという言葉が当てはまる作品ではありません。

恋愛映画というカテゴリーにはおさまりきらない、もはや不穏とも言える空気が全編を通して漂っています。

特に、冒頭で描かれる朝子と麦の出会いは、インパクト抜群であるとともに、本作がほかにはない濱口監督ならではの演出が光る作品であることを確信させられる名シーンであり、本作最大の見どころです。

また、見ている人に解釈すべてを委ねているかのような独特なセリフの言い回しも、不思議な感覚を与えてくれる本作ならではの魅力です。

映画『寝ても覚めても』の感想

 2018年に公開された「寝ても覚めても」は、恋愛映画でありながら、ほかとは一線を隠す不穏とも言える空気が漂う独特な作品です。

同じ顔をした2人の男性の間で揺れ動く朝子の姿からは、さまざまなことを考えさせられます。

映画『寝ても覚めても』の登場人物・キャスト

映画『寝ても覚めても』のキャストをご紹介します。

  • 丸子亮平/鳥居麦:東出昌大
  • 泉谷朝子:唐田えりか
  • 串橋耕介:瀬戸康史
  • 鈴木マヤ:山下リオ
  • 島春代:伊藤沙莉
  • 岡崎伸行:渡辺大知(黒猫チェルシー)
  • 平川:仲本工事
  • 岡崎栄子:田中美佐子

映画『寝ても覚めても』のスタッフ

映画『寝ても覚めても』の作成スタッフをご紹介します。

  • 監督:濱口竜介
  • 脚本:田中幸子 濱口竜介
  • 原作:柴崎友香
  • 製作:定井勇二 山本晃久 服部保彦
  • 製作総指揮;福嶋更一郎
  • 音楽:tofubeats
  • 撮影:佐々木靖之
  • 編集:山崎梓