映画『アリス』のあらすじとレビュー|子供部屋で遊んでいたアリスは見たことのない奇妙奇天烈な生き物やあり得ない出来事ばかりが起こる不思議な国にたどり着く物語

洋画

1988年8月3日に公開された映画『アリス』。
この記事では、映画『アリス』のあらすじ・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『アリス』の予告編

子供部屋で遊んでいたアリスの目の前で、置物のウサギが突然ガラスケースから飛び出し、走り去っていきました。

思わず後を追いかけることにしたアリスは、地下深くに落ちてしまいました。

落下した先に広がっていたのは、見たことのない奇妙奇天烈な生き物が這いつくばり、あり得ない出来事ばかりが起こる不思議な国でした。

映画『アリス』のあらすじ

散らかった子ども部屋で、アリスは退屈な時間を過ごしていました。

そんな中突然、ガラスケースの中に入っていた置物のウサギが動き出すところを目撃します。

しかも、置物であるはずのウサギは自分でガラスを割ってケースから飛び出し、さらには懐中時計を見て「大変だ、遅刻するぞ」とつぶやきながら走っていきました。

驚きつつも気になったアリスはその後を追いかけます。

部屋から続く荒野の先にある机の引き出しにウサギを追って飛び込むと、大きいアリスはバケツにはまったあげく、底が抜けたバケツから地下深くに落ちてしまいます。

そこには、見たことのない不思議の国が広がっていました。

映画『アリス』の解説

映画「アリス」は、1988年にスイス・イギリス・ドイツの合作により製作されたチェコスロバキアの映像作品です。

原題はチョコ語で「アリスの何か」。

1987年度アヌシー映画祭最優秀長編アニメーション映画賞を受賞した本作は、ヤン・シュヴァンクマイエル監督が手掛けた初の長編映画作品でもあります。

そんな本作は、誰もが知っているルイス・キャロルの児童小説「不思議の国のアリス」を原作としています。

ただ、実写とストップモーションアニメを融合させたシュールかつグロテスクな独特の世界観は、ほかのアリス作品とは一線を画した強いインパクトを世界に与えました。

映画『アリス』のみどころ

映画「アリス」は、誰もが知る児童小説「不思議の国のアリス」を原作としています。

ただ、本作はヤン・シュヴァンクマイエル監督による独自の脚色が施されており、原作をどこまでも忠実に映像化した作品ではありません。

主人公であるアリス以外はすべてパペットアニメーションで動く独特な演出を採用しており、しかも、その造形はどこまでも不気味です。

それでいて、芸術作品と呼ぶにふさわしい本作は、混沌としたどこか怖さを覚える原作「不思議の国のアリス」の世界観を見事に再現しています。

見たことのない独自の演出手法を楽しめるところこそが、本作最大の見どころです。

映画『アリス』の感想

 ヤン・シュヴァンクマイエル監督の独特な演出が光る映画「アリス」。

本作には、これまで見たことがあるどのアリスよりも、ダークでグロテスクな不思議の国が描かれています。

その芸術性の高い世界観は、見るものを魅了します。

映画『アリス』の登場人物・キャスト

映画『アリス』のキャストをご紹介します。

  • アリス:クリスティーナ・コホウトヴァー

映画『アリス』のスタッフ

映画『アリス』の作成スタッフをご紹介します。

  1. 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル
  2. 脚本:ヤン・シュヴァンクマイエル
  3. 製作:ピーター・クリスティアン・フューター ヤン・シュヴァンクマイエル
  4. 撮影:ミロスラフ・シュパーラ
  5. 編集:マリエ・ゼマノヴァ